トリガーポイントとは
筋肉がこり過ぎて、関連部位に痛みが出ること
原因になる筋肉と、痛みの出る部分は7割が違う所にある
単なる圧痛点(押さえると痛い点)ではなく
- 索状硬結(ヒモ状の固まり)があり、圧痛がある
- その部位への刺激により症状が再現。典型的な関連痛が出現する
- 刺激により立毛、発汗等の自律神経反応が出現
- 局所単収縮反応や逃避反応(ジャンプサイン)が発生
原因 短期 筋肉の損傷、酷使等
原因 長期 侵害受容器の感作、交感神経の亢進 exストレス
痛みの長期化の流れ
- 筋・筋膜が酷使され、伸縮性を失う
- 筋肉は痛みに鈍感で、脳は筋肉の「どこが」こっているのかピンポイントで把握できない
- 筋紡錘の過剰なはたらき(特に抗重力筋)
- ストレス等
歴史
- 1843年 ドイツ ベルリン Robert Froriep氏(内科医) 筋肉の索状硬結(ヒモ状の固まり)の圧痛部位を報告。
- 1938年 関連痛の発見。イギリス カレッジホスピタル大学 トーマスルイス氏の研究。筋肉に微量の食塩水を注入すると、そこから離れた場所へと痛みが放散する。
- 神経の走行に沿っているわけではないので「神経痛」ではなく「関連痛」と呼んだ
- 同大学Jonas Henrik Kellgren氏。関連痛を発生させる過敏なポイントに局所麻酔を注射することで、関連痛を抑えられることを発見
- 1983年 米国 Janet G Travell氏(ケネディ大統領の主治医)&David G Simons氏の共著。「筋筋膜性疼痛と機能障害・トリガーポイント・マニュアル」出版
- 「トリガーポイント」(引き金点)として関連する筋肉、ポイントが体型化される
対策
各種マッサージや指圧、はり治療、注射等
~~~筋筋膜性疼痛患者に対するトリガーポイント注射の臨床効果。各種の局所麻酔薬、ステロイド、ボツリヌス毒素Aのいずれを用いた注射群も生理食塩水を注入したプラセボ群以上の効果はなく、また薬液注射群と鍼刺激群との差も認められていない~~~
必ずしも注射で麻酔をせずとも良いと思います
臨床上の感想としては、状態が進むほど、トリガーポイントに直接刺す方が具合がよく、表面からの刺激(マッサージや指圧、最近流行りのテニスボールやローラーによる刺激、IASTMやかっさ療法等)では限界があるように思います。程度が軽い場合は、表面からの刺激でも痛みが治まることもあるように思います。
あくまで個人的な感想で、根気よく続ければ良くなるかもしれません。どうしても自分の場合、「トリガーが自分の体に出来たな」と思うと、パッと鍼をして治まってしまうので。もちろん、これも程度によるのですが。また、術者の技術による所も大きいかもしれません。